「夫婦そろって看護師って、大変じゃない?」
そう聞かれることがあります。
確かに、大変です。
お互い交代勤務だから、休みが合わない。
僕が夜勤の日に妻が休みで、妻が夜勤の日に僕が休み。
子どもが体調を崩せば、
「今日はどっちが仕事を休む?」
と勤務表を見ながら相談する。
残業でクタクタになって帰宅したら、シンクには洗っていない食器。
「俺も疲れてるんだけどなぁ……」
と思いながら、一人で皿を洗った夜もありました。
前回の記事では、そんな
「看護師夫婦だからこそ、しんどかったこと」
を書きました。
でも、改めてこれまでを振り返ってみると、逆のことも思うんです。
「妻も看護師だったから、ここまで一緒にやってこられたのかもしれない」
同じ仕事だから、ぶつかる。
同じ仕事だから、すれ違う。
でも、
同じ仕事だからこそ、分かり合えたこともたくさんありました。
今回は、そんな「看護師夫婦でよかったこと」を書いてみようと思います。
目次
- 「夫婦そろって看護師って、大変じゃない?」
- 「今日しんどかった」の意味を分かってくれる
- 「わかるわー」で分かり合える
- 妻は、一番近くにいる「看護師仲間」でもあった
- 家族が体調を崩したときの安心感
- 「帰ってきたとき、少しでも楽になるように」
- 看護師夫婦に意外と役立った「はひふへほ」
- 「分かってくれるはず」から「分かろうとする」へ
- 看護師夫婦で、本当によかった
- 同じように頑張っている看護師さんへ
「今日しんどかった」の意味を分かってくれる
看護師の仕事のしんどさって、意外と説明するのが難しいと思います。
「今日、忙しかった」
たった一言ですが、その裏にはいろいろなことがあります。
患者さんが急変した。
ナースコールが何度も鳴った。
新人看護師や後輩への指導をしながら、自分の受け持ちも回した。
気難しい医師への報告に神経を使った。
対応が難しい患者さんやご家族と長時間話した。
職場の人間関係に振り回された。
本当はもっと患者さんのそばにいたかったのに、業務に追われて思うような看護ができなかった。
身体が疲れるだけではありません。
「今日も自分がしたい看護ができなかったな」
そんな気持ちを抱えて帰る日もあります。
でも、妻も看護師だから、
「今日めちゃくちゃ疲れた」
その一言の裏側を想像してもらえる。
「お疲れ様」
その一言とともに、キンキンに冷えたビールを出してくれる。
看護師にしか分からないしんどさを、家に帰ったら分かってくれる人がいる。
これは、僕にとって大きな安心感でした。
「わかるわー」で分かり合える
看護師夫婦には、驚くほど共通の悩みがあります。
新人看護師や後輩への教育。
部署を牛耳っている怖い先輩。
話しかけるタイミングを間違えると機嫌が悪くなる医師。
対応に苦慮する患者さんやご家族。
何度訪室しても、部屋を出た瞬間にまた鳴るナースコール。
そして、
「もっと患者さんの話を聞きたい」
「もっとこういう看護がしたい」
と思っているのに、時間と業務に追われてできないジレンマ。
働いている部署が違っても、
「わかるわー」
となることがたくさんあります。
もちろん、ただの愚痴大会になることもあります。
でも、ときには、
「自分ならどうする?」
「こういう伝え方だったらよかったかな?」
「新人さんには、どう教えたら伝わるかな?」
と、お互いの経験をもとに考えることもありました。
仕事の悩みを共有するだけではなく、
一緒に看護について考えられる。
これも看護師夫婦だからこそできたことだと思います。
妻は、一番近くにいる「看護師仲間」でもあった
夫婦で看護について話すこともよくありました。
患者さんにどう関わりたいのか。
忙しいときでも何を大切にしたいのか。
新人看護師にどう接したいのか。
自分がされて嫌だった指導を、後輩に繰り返していないか。
「自分はどんな看護師でいたいのか」
そんな看護観について話すこともありました。
僕の考えに妻が、
「それ、分かる」
と共感してくれることもあれば、
「私はこう思うけどな」
と違う視点をくれることもあります。
医療知識について話すこともありました。
妻が知っていて僕が知らないこと。
僕が経験していて妻が知らないこと。
お互いの知識や経験を持ち寄って、一緒に学ぶ。
夫婦でありながら、看護師として高め合える存在でもある。
家では夫婦。
でも、ときどき一番近くにいる看護師仲間。
そんな関係であり続けることができたからこそ、
夫婦としてやってこれたんだと思います。
家族が体調を崩したときの安心感
これは看護師夫婦で本当によかったと思うことの一つです。
子どもが夜中に突然発熱した。
嘔吐した。
いつもより元気がない。
そんなときも、
「妻も看護師だから、一緒に考えられる」
という安心感があります。
もちろん、看護師だから診断できるわけではありませんし、必要なら医療機関を受診します。
でも、
顔色はどうか。
呼吸状態はどうか。
水分は摂れているか。
意識状態はどうか。
いつもと比べて何が違うのか。
「これは受診した方がいいよね」
と相談できる人がもう一人いる。
家族の健康について一人で抱え込まず、相談し合えたことは
看護師夫婦ならではの安心感だと思います。
「帰ってきたとき、少しでも楽になるように」
夫婦で看護師をしながら生活していると、少しずつ自分の行動も変わりました。
妻が仕事。
僕は休み。
そんな日には、
「今日も疲れて帰ってくるだろうな」
と考えるようになりました。
だったら、洗濯物を片づけておこう。
食器を洗っておこう。
夕飯を準備しておこう。
子どものことを済ませておこう。
妻が玄関を開けたとき、
「やらなければならないこと」が一つでも少なくなっていたらいい。
そんなことを考えるようになりました。
これは単に「家事を手伝う」という話ではないと思っています。
相手の少し先の未来を想像すること。
「これを今やっておけば、この人があとで少し楽になるかもしれない」
と考えて行動する。
考えてみれば、看護にも似ています。
患者さんがこのあと困らないように。
少しでも苦痛が少なくなるように。
次に必要になるものを考えて、先回りする。
その視点を家族にも向けられるようになったのは、夫婦で看護師をしてきたからかもしれません。
看護師夫婦に意外と役立った「はひふへほ」
ただ、今でも難しいことがあります。
それが、
「話を聴くこと」です。
妻が仕事の愚痴を話していると、同じ看護師だからこそ、
「だったら、こうすればいいんじゃない?」
と解決策が浮かんできます。
そして良かれと思ってアドバイスする。
すると、
「別にアドバイスしてほしいわけじゃない。ただ話を聞いてほしい」
と言われる。
そんな失敗を何度もしてきたので、
話の聞き方をくふうしてみることにしました。
それは共感の「はひふへほ」を使うことです。
「はー、それは大変だったな」
「ひー、それはしんどい」
「ふーん、そんなことがあったんだ」
「へー、それは知らなかった」
「ほー、なるほどね」
と相手の話に合わせて共感的な反応を示しながら、話を聞くようにすると
相手は話を聞いてもらえてるという感覚になります。
もちろん、はひふへほだけ言っていればいいわけではありません。
話を聞くときには相手の方を見て、うなずいたり笑ったり、体をのけぞらせたり
「ちゃんと話を聞いてるよ」という表情や態度を示すことも大切です。
そして私が妻とのやり取りで学んだことは、
相手の話をすぐに評価したり、解決しようしたりせず、
まず受け止めること。
看護師として患者さんには「傾聴が大切」と言っているのに、一番近くにいる家族の話になると、つい解決したくなってしまう。
だからこそ、
患者さんに向けている「聴く姿勢」を、家族にも向ける。
これは夫婦関係でも大切なことなのだと思います。
「分かってくれるはず」から「分かろうとする」へ
看護師夫婦だからといって、何でも分かり合えるわけではありません。
むしろ、
「同じ看護師なんだから、分かってくれるはず」
という期待があるからこそ、分かってもらえなかったときに余計につらくなることがあります。
だから今は、
「分かってくれるはず」
ではなく、
「分かろうとする」
ことが大切なのだと思っています。
疲れていそうなら声をかける。
相手が仕事なら、帰ってきたあと少しでも楽になるように動く。
愚痴を言っているなら、まず話を聴く。
そして自分もしんどいときには、
「今日は俺もしんどい」
と言う。
いつもどちらか一人が支える必要はありません。
余裕がある方が、その日は少し多く支える。
今日は僕が70で、妻が30でもいい。
明日は妻が80で、僕が20かもしれない。
毎日きれいに50:50でなくても、
二人で100になればいい。
そうやって僕たち夫婦は、ここまでやってこれました。
看護師夫婦で、本当によかった
夜勤ですれ違ったこともありました。
家事でモヤモヤしたこともありました。
仕事の愚痴を聞くのがしんどい日もありました。
「同じ看護師なのに、なんで分かってくれないんだろう」
と思ったことだってあります。
でも振り返ってみると、
妻が看護師だったから救われたことも、たくさんありました。
仕事のつらさを分かってもらえた。
看護について語り合えた。
知識を共有できた。
家族が体調を崩したとき、一緒に考えられた。
そして何より、
「この人が少しでも楽になるために、自分に何ができるだろう」
と考えるようになりました。
僕たちがここまで一緒にやってこられたのは、最初から何でも分かり合えていたからではありません。
分からないこともあった。
すれ違ったこともあった。
腹が立ったこともあった。
それでも、
分からないからこそ、何度も相手を分かろうとしてきた。
それが、ここまで支え合えた理由なのかもしれません。
患者さんの気持ちを想像する。
話を聴く。
小さな変化に気づく。
相手が少しでも楽になる方法を考える。
僕たちが看護師として大切にしてきたことは、
意外とそのまま、夫婦としても大切なことでした。
病院では、それぞれが誰かを支えている。
そして家に帰ったら、今度はお互いを支える。
完璧な夫婦じゃなくていい。
何でも分かり合える夫婦じゃなくてもいい。
「分からないからこそ、分かろうとする」
そんな二人でいられたら、
僕たち夫婦はお互いにとってこれからも
かけがえのない存在であり続けられると思います。
同じように頑張っている看護師さんへ
僕はInstagramで、新人看護師さんを中心に、
急変対応やフィジカルアセスメントなど、
「明日の勤務が少しだけ楽になる」看護知識を発信しています。
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そしてココナラでは、
「仕事がしんどい」
「職場の人間関係に疲れた」
「看護師を辞めたいけど、本当に辞めたいのか分からない」
といった看護師さんのお話を聴いています。
そして今回の記事のような、
「夫婦とも看護師だからこその悩み」についての相談も大丈夫です。
夜勤や交代勤務ですれ違ってしまう。
家事や育児の負担でモヤモヤしている。
仕事の愚痴を聞き続けることに疲れている。
「同じ看護師なんだから分かってほしい」と思うのに、なぜか分かり合えない。
そんな気持ちも、一人で抱え込まなくて大丈夫です。
僕から答えを押しつけるのではなく、まずはゆっくりお話を聴きながら、
「本当はどうしたいのか」
を一緒に整理していけたらと思っています。
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ココナラ
ナースマンTがあなたを全肯定✨必ずスッキリさせます 看護師17年目の傾聴スキルで褒め言葉のシャワーを提供 | ココナラ「誰かに話を聞いてほしい…」そんな気持ちを、ひとりで抱え込んでいませんか?看護師17年目。一般病棟・集中治療室・救急センタcoconala.com
看護師として誰かを支えることも大切。
夫婦として相手を支えることも大切。
でも、ときには自分自身も誰かに支えてもらっていい。
支える人が、安心して支えられる場所も必要なのだと思います。

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