お局看護師を手懐ける5つのテクニック  怖い先輩に怯えるのではなく、「この子なら大丈夫」と思ってもらうために

勤務表を見た瞬間、

「うわ……明日、あの先輩と一緒だ」

それだけで仕事に行くのが憂うつになる。

報告するときは、いつも以上に緊張する。

質問したいことがあっても、

「こんなこと聞いたら怒られるかな」

とタイミングをうかがってしまう。

何か注意されるたびに、

「やっぱり嫌われてるのかな……」

と落ち込む。

新人看護師さんの中には、そんな経験をしている人もいるのではないでしょうか。

いわゆる「お局看護師」。

長年その部署で働き、知識も経験もある。

その一方で、少し言い方がキツかったり、機嫌によって話しかけづらかったりする。

できることなら関わりたくない。

でも同じ部署で働いている以上、完全に避けることもできません。

だったら、

「怖い人だから避ける」ではなく、「どうすれば仕事上の信頼関係をつくれるか?」

を考えてみませんか?

今回はあえて、

「お局看護師を手懐ける5つのテクニック」

という少し刺激的なタイトルにしました。

もちろん、本当に相手をコントロールするという意味ではありません。

目指すのは、

「この子なら安心して一緒に働ける」

と思ってもらえる関係です。

明日の勤務からできる5つを紹介します。

目次

  1. ①「すみません」より「ありがとうございます」
  2. ② 教えてもらったことを「次の勤務」で実践する
  3. ③ 質問するときは「自分の考え」を一つ持っていく
  4. ④ あえて「得意分野」を頼る
  5. ⑤ 「機嫌を取る」と「信頼関係をつくる」を間違えない
  6. 「手懐ける」とは、媚びることではない
  7. 一人で人間関係を抱え込んでいる看護師さんへ

①「すみません」より「ありがとうございます」

新人看護師さんほど、

「すみません」

を使うことが多いと思います。

「すみません、教えてください」

「すみません、手伝ってもらって」

「すみません、また聞いてしまって」

もちろん、本当に謝罪が必要な場面なら「すみません」で構いません。

でも、先輩に何か教えてもらったときまで謝る必要があるでしょうか。

そんなときは、

「ありがとうございます」

に変えてみてください。

たとえば、

「すみません、教えてもらって……」

ではなく、

「教えていただいて、ありがとうございます。次からやってみます!」

と言う。

手伝ってもらったときも、

「すみませんでした」

ではなく、

「ありがとうございます。助かりました!」

でいい。

なぜこれが有効なのか。

「すみません」は、自分を“迷惑をかけた側”に置きやすい言葉です。

一方、

「ありがとうございます」は、

相手がしてくれた行動に価値があったことを伝える言葉です。

教えた側からしても、

「すみません……」

と申し訳なさそうにされるより、

「ありがとうございました!」

と言われた方が、

「教えてよかった」

と思いやすいですよね。

小さな感謝の積み重ねが、少しずつ人間関係を変えていきます。

② 教えてもらったことを「次の勤務」で実践する

僕はこれが、かなり大切だと思っています。

先輩から、

「点滴更新するときは、ここも確認した方がいいよ」

と教えてもらったとします。

そこで、

「分かりました。ありがとうございます」

だけで終わらせない。

次の勤務で実践して、

「この前〇〇さんに教えてもらったので、今日はここも確認しました!」

と伝えてみる。

これ、教えた側からすると結構うれしいんです。

なぜなら、

「自分が教えたことを覚えてくれていた」

と分かるからです。

さらに、

「ちゃんと実践している」

「成長しようとしている」

ということまで伝わります。

逆に先輩が一番疲れるのは、何度教えても同じことを繰り返さなければならない状況です。

だから完璧にできなくてもいい。

教わったことを次の行動に変える。

そして、

「前に教えてもらったことをやってみました」

と伝える。

これだけで、

「何度言ってもできない新人」

から、

「教えたことを吸収しようとしている新人」

へ印象が変わる可能性があります。

③ 質問するときは「自分の考え」を一つ持っていく

「〇〇さん、これどうしたらいいですか?」

もちろん、分からないことを質問するのは大切です。

でも毎回、

「どうしたらいいですか?」

だけだと、

「まず自分ではどう考えたの?」

と返されることがあります。

そこで、質問の形を少し変えます。

たとえば患者さんの血圧が普段より低かったとします。

「血圧が低いんですけど、どうしたらいいですか?」

ではなく、

「普段120台の方が90台まで下がっています。症状はありません。まず再検して、ほかのバイタルと症状も確認しようと思うのですが、一緒に見てもらえますか?」

と相談する。

正解でなくてもいいんです。

大切なのは、

「私はこう考えました」

を一つ持っていくこと。

なぜこれが有効なのか。

先輩から見ると、

「何も考えずに答えだけを聞きに来た」のか、

「自分なりに考えたけれど、自信がないから確認しに来た」のかでは、受け取る印象が違うからです。

そして新人看護師さん自身にとっても、

自分で考える→相談する→フィードバックをもらう

という経験が、アセスメント力を伸ばすことにつながります。

ただし、緊急性が高いときは別です。

考えがまとまるまで一人で抱え込まず、まず周囲へ助けを求めてください。

④ あえて「得意分野」を頼る

怖い先輩ほど、

「なるべく話しかけないようにしよう」

となりがちです。

でも、あえて頼ってみるのも一つの方法です。

ポイントは、

その人が本当に得意なことを頼ること。

たとえば心電図に詳しい先輩なら、

「〇〇さん、心電図詳しいですよね。ここがよく分からなくて、時間があるときに教えてもらってもいいですか?」

家族対応が上手な先輩なら、

「さっきのご家族への説明、すごく分かりやすかったです。ああいうとき、何を意識して話しているんですか?」

と聞いてみる。

これは、ただのお世辞とは違います。

相手の経験や能力を認めたうえで頼る。

人は、自分が積み重ねてきた経験を必要としてもらえるとうれしいものです。

そして新人側にもメリットがあります。

怖いだけだと思っていた先輩が、

「実はめちゃくちゃ教えるのが上手だった」

「患者さんへの声かけがすごく丁寧だった」

と見え方が変わることもあります。

「怖い先輩」から「学べる先輩」へ。

関係性を変えるきっかけになるかもしれません。

⑤ 「機嫌を取る」と「信頼関係をつくる」を間違えない

そして最後。

これが一番伝えたいことです。

ここまで、

感謝を伝える。

教わったことを実践する。

自分の考えを持って相談する。

得意分野を頼る。

と書いてきました。

でも、

先輩に好かれるために、自分を押し殺してください

という話ではありません。

先輩が不機嫌だから、必要以上に謝る。

顔色をうかがって、本当は必要な報告までためらう。

怒られたくないから、分からないのに「分かりました」と言う。

これは違います。

特に患者さんの安全に関わる報告や相談は、

先輩の機嫌よりも患者さんが優先です。

そしてもう一つ覚えておいてほしいことがあります。

先輩の機嫌まで、あなたの仕事ではありません。

こちらが丁寧に接しても、機嫌が悪い日はある。

理不尽な態度を取られることもある。

何をしても合わない人だっているでしょう。

それまで、

「自分のコミュニケーション能力が低いからだ」

と背負わなくていい。

自分がコントロールできるのは、

挨拶する。

感謝する。

教えてもらったことを実践する。

考えてから相談する。

誠実に仕事をする。

そこまでです。

相手の感情までコントロールしようとしなくていいんです。

「手懐ける」とは、媚びることではない

今回あえて、

「お局看護師を手懐ける」

というタイトルにしました。

でも、本当に伝えたかったのは、

相手を操作する方法でも、

先輩に気に入られる方法でもありません。

目指したいのは、

「この子なら安心して一緒に働ける」

と思ってもらえることです。

「ありがとうございます」と言える。

教わったことを行動に変えられる。

自分なりに考えて相談できる。

相手の強みを認めて頼れる。

でも、必要以上に顔色をうかがわない。

そんな関係をつくれたら、

「明日、あの先輩と一緒か……」

と勤務表を見るたびに憂うつになっていた気持ちが、少しだけ変わるかもしれません。

そしていつか、

「あの先輩、怖いけど実はめちゃくちゃ頼りになるんだよな」

と思える日が来るかもしれません。

もちろん、すべての人間関係がこの5つで解決するわけではありません。

暴言や人格否定、ハラスメントまで「自分の接し方次第」と我慢する必要もありません。

それは別の問題です。

でも、

「怖いから避ける」以外にも、自分から変えられることはある。

それを知っているだけでも、少し働きやすくなるのではないでしょうか。

明日の勤務で全部やらなくても大丈夫です。

まずは一つ。

先輩に何かしてもらったとき、

「すみません」ではなく、「ありがとうございます」

から始めてみてください。

その一言が、人間関係を少し変える最初の一歩になるかもしれません。

一人で人間関係を抱え込んでいる看護師さんへ

僕はInstagramで、新人看護師さんを中心に、急変対応やフィジカルアセスメントなど、「明日の勤務が少しだけ楽になる」看護知識を発信しています。

公式LINEでは、noteの更新情報や、SNSだけでは伝えきれない新人看護師さんへのメッセージなども発信しています。

そしてココナラでは、

「先輩が怖くて仕事に行きたくない」

「お局看護師との関係に疲れた」

「怒られるのが怖くて報告できない」

「辞めたい。でも本当に辞めていいのか分からない」

そんな看護師さんのお話も聴いています。

人間関係の悩みには、

「こうすれば絶対うまくいく」

という正解がないからこそ、一人で考え続けると苦しくなります。

僕から答えを押しつけるのではなく、まずはゆっくり話を聴きながら、

「あなたは本当はどうしたいのか」

を一緒に整理できたらと思っています。

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怖い先輩に気に入られる看護師になる必要はありません。

先輩の顔色ではなく、患者さんを見ながら働ける看護師になる。

そのために、人間関係を少しだけ楽にする方法を持っておく。

それくらいでいいのだと思います。

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