忙しいと態度が悪くなる看護師へ。それ、本当に仕方ないことですか?

はじめに


「おはようございます」

……返事がない。

勇気を出して相談しても、パソコンの画面を見たまま、

「で?」

「それで何が聞きたいの?」

忙しそうだから声をかけるタイミングを考えて、ようやく話しかけたのに、露骨に嫌そうな顔をされる。

こんな看護師、あなたの職場にもいませんか?

いわゆる「お局」と呼ばれるベテラン看護師だけではありません。

20代、30代の若い看護師でも、忙しくなった途端に態度が変わる人はいます。

確かに、看護師は忙しい仕事です。

受け持ち患者さんのケア、点滴、検査、処置、ナースコール、記録。

予定通りに仕事が進んでいたと思ったら、突然の入院や急変。

自分に余裕がなくなる瞬間は誰にでもあります。

僕だってあります。

イライラする日もある。

疲れていて、人と話したくない日もある。

だから「いつでも笑顔で優しくしましょう」なんて言うつもりはありません。

でも、一つだけ考えたいことがあります。

忙しいことは、人への態度を悪くしていい理由になるのでしょうか。

目次

  1. はじめに
  2. 「忙しいから仕方ない」で終わらせていいのか
  3. あなたの「ため息一つ」で話しかけられなくなる人がいる
  4. 話しかけやすさも「患者安全」の一部だと思う
  5. 「仕事ができる看護師」って何だろう
  6. 自分の機嫌を、他人に取らせない
  7. 忙しいときほど「一言」でいい
  8. 「あの先輩なら聞ける」と思われる看護師へ
  9. 忙しいときにこそ、その人の「素」が出る
  10. 最後に

「忙しいから仕方ない」で終わらせていいのか

「今忙しいから」

「余裕がなかったから」

「こっちだって仕事があるから」

確かに、その気持ちは分かります。

でも、

忙しいことと、相手を雑に扱うことは別です。

挨拶されたら挨拶を返す。

誰かが話しているときは、できる範囲で相手を見る。

今すぐ話を聞けないなら、

「ごめん、今手が離せないから5分後でもいい?」

と伝える。

これって、特別なコミュニケーションスキルでしょうか。

僕は違うと思います。

看護師として以前に、

人と人が一緒に働くうえでの基本的なマナーです。

ところが、忙しくなると途端にそれができなくなる人がいます。

本人は「忙しいから仕方ない」と思っているかもしれません。

でも、その態度を受け取った相手はどうでしょう。

そして逆に自分が同じような態度を取られたらどうでしょう。

少なからず嫌な気持にはなるでしょうね。

「人にやられて嫌なことは人にしてはいけません」

これは僕が保育園の時に先生から教わった言葉です。

おそらくほとんどの人が人生の早い段階で

一度は耳にしたことがある言葉だと思います。

保育園児でも知っていることなのに、それを大人ができない。

子どもに示しがつきませんよね。

あなたの「ため息一つ」で話しかけられなくなる人がいる

特に新人看護師は、先輩へ声をかけるだけでも緊張しています。

「こんなこと聞いたら怒られるかな」

「自分で考えてって言われるかな」

「忙しそうだけど、今報告していいのかな」

そんなことを何度も考えてから声をかけています。

そこで、

大きなため息をつかれる。

パソコンを見たまま返事をされる。

「今それ?」という顔をされる。

すると次からどうなるでしょうか。

「あの人には聞きたくない」

と思うようになります。

そして、分からないことがあってもギリギリまで自分で抱える。

報告したほうがいい患者さんの変化があっても、

「もう少し様子を見てからにしようかな」

とためらってしまう。

ここまでくると、これは単なる「人間関係」の問題ではありません。

患者さんの安全にも関わる問題です。

話しかけやすさも「患者安全」の一部だと思う

もちろん、新人看護師にも報告・相談する責任があります。

先輩の機嫌が悪かったから報告できませんでした、ですべてが許されるわけではありません。

でも同時に、先輩側も自分側に要因がないかと振り返る必要があります。

「この人になら相談できる」

と思える人がいることは、チームで働くうえでとても大切です。

分からないことを「分かりません」と言える。

違和感を「何か変です」と伝えられる。

ミスを隠さず「間違えました」と報告できる。

こうしたことができる環境をつくるには、心理的安全性が必要です。

その心理的安全性を壊すのは、怒鳴ることや強い叱責だけではありません。

挨拶を無視する。

露骨に嫌な顔をする。

話しかけられても目を合わせない。

ため息をつく。

そんな小さな態度の積み重ねでも、

「この人には話しかけないほうがいい」

という空気は作られていきます。

「仕事ができる看護師」って何だろう

知識が豊富。

仕事が早い。

急変対応ができる。

医師への報告がうまい。

もちろん、どれも素晴らしい能力です。

でも僕は、それだけが「仕事ができる看護師」ではないと思っています。

どれだけ忙しくても、

「どうした?」

と一度相手を見る。

今聞けないなら、

「あとで必ず聞くから、ちょっと待ってね」

と伝える。

新人が報告してきたら、まず話を聞く。

そんなことができる人も、

十分に仕事ができる看護師ではないでしょうか。

むしろ、本当に余裕のある人ほど、自分の忙しさを周囲にぶつけません。

自分の感情と、相手への態度を分けて考えられる。

これは看護技術とは違いますが、チームで働く看護師にとって

とても大切な能力だと思います。

自分の機嫌を、他人に取らせない

人間なので、機嫌が悪い日はあります。

「今日は何をやってもうまくいかない」

という日もあります。

特に女性は周期的に

体調の変化や気分の浮き沈みがあることは

仕方のないことです。

それ自体は悪いことではありません。

問題なのは、

自分の機嫌の悪さを、周りの人に処理させることです。

自分がイライラしているから、後輩への言い方が強くなる。

忙しいから、挨拶を無視する。

余裕がないから、相談してきた新人に嫌な顔をする。

その態度を取った後、

あなたの気持ちはスッキリするんでしょうか?

スッキリしていてもスッキリしていなくても

取るべき態度でないことは前述してきましたが、

それを続けていると、

「あの人には相談しないほうがいい」

「あの人がいる勤務は嫌だ」

「あの人には何を言っても無駄」

と、少しずつ周囲から人が離れていきます。

そして気づいたときには、

自分が職場の心理的安全性を壊す側になっているかもしれません。

もし心当たりがあるようであれば

明日からでも始められることをこれから伝えていくので、

ぜひ一つずつでも実践してみてください。

忙しいときほど「一言」でいい

別に、いつもニコニコしている必要はありません。

すべての相談に手を止めて、じっくり付き合う必要もありません。

本当に忙しいなら、

「今処置中だから、5分待って」

「それ急ぎ?」

「終わったらこっちから声かけるね」

それだけでもいいと思います。

大切なのは、

「あなたを無視しているわけではない」と相手に伝えること。

「後で必ず聞く」という態度表明をすること。

これらの短い言葉があるだけで、受け取る側の印象は大きく変わります。

そして、もし余裕がなくて冷たい態度を取ってしまったなら、

「さっき余裕なくて、ごめんね」

とあとから言えばいい。

自分の方が先輩だから

自分も同じような態度を先輩にされていたから

だから自分もやっていい・・・ではないですよね。

むしろ自分がされて嫌だったと思う気持ちがあるなら

それを他人にしてはいけません。

時には

「なんで今それを聞いてきた?」

「絶対それ今じゃないでしょ!」

と思うタイミングで新人看護師や後輩看護師から声がかかることも

あると思います。

自分の仕事もあるのに、今この記録を終わらせておきたいのに、

今話しかけないでよ。

そんな気持ちになるのもわかります。

でもそういう失敗を

ご自身も新人や2~3年目の頃にやってしまった記憶はないですか?

その時の先輩看護師から今のあなたと同じような対応をされていたのであれば、

あなたはその時どんな態度でどんな言葉をかけてほしかったですか?

その時取ってほしかった態度、かけてほしかった言葉が思い浮かぶなら

恐らくそれが今のあなたが

取るべき態度であり、かけてあげるべき言葉の答えだと思います。

「あの先輩なら聞ける」と思われる看護師へ

新人看護師が勤務表を見たとき、

「あ、明日あの先輩いるんだ」

と安心できる。

分からないことがあったとき、

「あの人に聞いてみよう」

と思ってもらえる。

ミスをしてしまったとき、

「怖いけど、ちゃんと報告しよう」

と思える。

そんな先輩が一人いるだけで、新人看護師にとって職場の景色は大きく変わります。

そして、その「話しかけやすさ」は、

巡り巡って患者さんの安全にもつながっていくと思います。

看護師として経験を積めば、できることは増えていきます。

知識も増える。

判断力も身につく。

仕事も速くなる。

だからこそ、その先で忘れたくないものがあります。

挨拶をする。

相手の話を聞く。

忙しくても、自分の機嫌を他人にぶつけない。

当たり前すぎて、看護技術の教科書には書かれていないかもしれません。

でも僕は、こういう当たり前を大切にできる人こそ、一緒に働きたい看護師だと思っています。

忙しいときにこそ、その人の「素」が出る

余裕があるときに優しくするのは、それほど難しくありません。

本当に難しいのは、

自分に余裕がないときに、相手を雑に扱わないこと。

完璧にできなくてもいい。

イライラしてもいい。

疲れていてもいい。

ただ、それを理由に誰かを傷つけることを「仕方ない」で終わらせない。

「今日ちょっと態度悪かったな」

「ちゃんと挨拶返せてなかったな」

「新人が話しているのに、パソコンばかり見ていたな」

そう気づけたら、明日は一つ変えてみる。

それだけでいいと思います。

知識や技術だけではなく、

「この人と一緒に働きたい」

と思ってもらえる看護師になる。

新人が安心して相談できる。

周りが自然と助けを求められる。

自分自身も、誰かにイライラし続けながら働かなくて済む。

そんな職場のほうが、きっと働きやすいはずです。

忙しいと態度が悪くなってしまう看護師へ。

忙しいのは分かります。

余裕がない日があるのも分かります。

でも

それ、本当に「仕方ない」で終わらせていいことでしょうか。

看護師である前に、一人の人として。

自分がされて嫌な態度を、誰かにしない。

そんな当たり前を大切にできる看護師でありたいと、僕は思います。

最後に

もしこの記事を読んで、

「自分も忙しいとき、態度に出ているかもしれない」

そう感じたなら、その気づきだけでも大きな一歩だと思います。

完璧に優しい看護師になる必要はありません。

余裕がない日も、イライラする日もあります。

でも、

自分の機嫌を、誰かにぶつけない。

そして、

「この人と一緒なら安心して働ける」

と思ってもらえる看護師を目指していく。

そんな看護師が増えれば、職場は心理的安全性はもっと高待っていくと思います。

僕はInstagramや公式LINEで、新人だけでなく、先輩看護師にも大切にしてほしい関わり方や考え方を発信しています。

「自分の関わり方を少し見直したい」
「後輩との接し方に悩んでいる」

そんな方の話も、ココナラで聞いています。

誰かを変える前に、まず自分から。

明日の勤務では、挨拶を返す、相手を見て話を聞く。
そんな小さなことから始めてみませんか。

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ココナラ

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