『で?何が言いたいの?』と言われて、報告が怖くなった新人看護師へ

「で?何が言いたいの?」

勇気を出して報告したのに、先輩から返ってきたのはこの一言。

鼓動が早くなる

指先が冷たくなる。

頭の中が真っ白になる。

「あ……すみません」

それ以上、何を言えばいいのかわからない。

ナースステーションに戻りながら、

「報告の仕方、変だったかな」

「また仕事できないって思われたかな」

「それで結局どうしたらいいんだよ・・・」

そんなことばかり考えてしまう。

そして次に、患者さんの状態が少し変わったとき。

今度はすぐに報告できなくなる。

「これくらいで報告したら、また何か言われるかな」

「もう少し様子を見てからにしようかな」

「先輩、忙しそうだし……」

気づけば、

「患者さんの状態」よりも「先輩にどう思われるか」を気にして報告するようになっている。

僕は、これが一番怖いと思っています。

目次

  1. 「で?何が言いたいの?」
  2. 新人看護師にとって「報告」は想像以上に難しい
  3. 「わからないから報告する」でもいい
  4. 一番避けたいのは「怒られたくないから報告しない」こと
  5. 報告が苦手な人ほど「全部伝えよう」としなくていい
  6. 「相談できた」も立派な看護です
  7. 目指したいのは「怒られない看護師」じゃない
  8. 「で?何が言いたいの?」と言われたあなたへ
  9. 今日できなかったことだけで、自分の価値まで決めなくていい
  10. 最後に|一人で抱え込んでいる新人看護師さんへ

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新人看護師にとって「報告」は想像以上に難しい

新人時代の報告って、本当に難しいと思います。

患者さんの血圧がいつもより低い。

SpO₂が少し下がっている。

なんとなく顔色が悪い。

いつもより反応が鈍い気がする。

「何かおかしい」

そこまでは気づける。

でも、

「なぜそうなっているのか」

「何を疑えばいいのか」

「何を追加で観察すればいいのか」

「今すぐ報告すべきなのか」

まではわからない。

そんな状態で先輩に報告しなければいけません。

そして勇気を出して声をかけたら、

「それで?」

「何が言いたいの?」

「何を見て、どう判断して私に報告してるの?」

「あなたはどうしたいの?」

と言われる。

新人看護師からすれば、

「それがわからないから相談しているんです」

と思いたくなることもあるでしょう。

もちろん、報告には練習が必要です。

患者さんの状態を整理して、必要な情報を簡潔に伝える力は身につけていかなければいけません。

でも、最初から完璧にできる必要はありません。

「何かおかしい」

そこに気づけたのなら、

次に必要なのは、

一人で正解を出すことではなく、必要な人につなぐことです。

「わからないから報告する」でもいい

新人看護師時代にぼくもよく言われていたのですが、

「ちゃんとアセスメントを添えて報告してね」

この言葉、言われた経験ないですか?

これが新人看護師が先輩へ相談しにくくなっている

大きな要因の一つだと思っています。

もちろん、自分なりにアセスメントすることは大切です。

そうする癖をつけていかないと

看護師としての成長につながらないからです。

でも新人看護師だけの知識やアセスメントだけでは

患者さんに何が起こっているか全てを理解することはできません。

ここで知っておいてほしいのは

「原因がわかるまで報告してはいけない」わけではないということです。

たとえば患者さんを見て、

「なんとなくいつもと違う」

と感じた。

でも、うまく説明できない。

そんなときは、

「うまくアセスメントできていないのですが、いつもと様子が違うので一緒に見てもらえませんか?」

でもいいんです。

新人のうちは、

「異常に気づく」

「原因を考える」

「必要な観察をする」

「緊急度を判断する」

「対応を考える」

これらすべてを一人で完璧に行うのは難しい。

だから先輩がいます。

わからないことを隠すより、わからないから助けを求められる。

それも患者さんを守るために必要な力です。

一番避けたいのは「怒られたくないから報告しない」こと

報告して嫌な顔をされた。

強い口調で返された。

みんなの前で注意された。

「そんなこともわからないの?」

と言われた。

そんな経験が何度も続くと、

少しずつ、

「報告=怖いもの」

になってしまいます。

すると患者さんに変化があっても、

「もう少し様子を見よう」

「あとで報告しよう」

「先輩が落ち着いてからにしよう」

「これくらいなら言わなくてもいいかな」

と考えるようになる。

僕が一番避けてほしいのは、この状態です。

本来、

報告するかどうかを決めるのは「先輩の機嫌」ではありません。

患者さんの状態です。

先輩が忙しそうでも、

話しかけづらくても、

患者さんの状態によっては、

今すぐ伝えなければいけないことがあります。

だから身につけたいのは、

「怒られないための報告」ではなく、「患者さんを守るための報告」です。

報告が苦手な人ほど「全部伝えよう」としなくていい

報告が苦手な新人看護師ほど、

「ちゃんと説明しなきゃ」

と思って、患者さんの情報を最初から全部伝えようとすることがあります。

すると、

話している途中で自分でも何を伝えたいのかわからなくなる。

先輩から、

「結局何が言いたいの?」

と言われる。

さらに報告が怖くなる。

この悪循環に入ってしまいます。

そんなときは、

「今、一番伝えたいことは何か?」

を最初に考えてみてください。

「〇〇さんの血圧が80台まで低下しています」

「〇〇さんのSpO₂が88%まで低下しました」

「〇〇さんに新しく右上下肢の動かしにくさが出ています」

まずは「何が起きているのか」を伝える。

そのあとに、

「普段は血圧120台です」

「先ほどまではSpO₂ 96%でした」

「30分前までは左右差はありませんでした」

と必要な情報を足していく。

そして自分だけでは判断できなければ、

「一度、一緒に見てもらえませんか?」

でいい。

最初から100点の報告をする必要はありません。

まずは、

患者さんに起きている変化を、必要な人へ届ける。

そこから始めればいいんです。

「相談できた」も立派な看護です

新人の頃は、

「一人で判断できた」

「一人で対応できた」

「先輩に聞かずにできた」

そんなことばかりが成長だと思ってしまいます。

でも、

「自分だけでは判断できないから相談した」

これも立派な判断です。

わからない。

自信がない。

いつもと違う気がする。

だから確認する。

それは逃げではありません。

むしろ、

「わからないまま一人で判断しない」という、患者さんを守るための行動です。

昨日は先輩に言われるまで報告できなかった。

でも今日は、

自分から「相談してもいいですか?」と言えた。

それだけでも大きな一歩です。

目指したいのは「怒られない看護師」じゃない

新人時代は、

「怒られたくない」

「仕事ができないと思われたくない」

「先輩に迷惑をかけたくない」

そんな気持ちがどうしても強くなります。

でも、

看護師として経験を重ねていく中で目指したいのは、

「先輩から怒られない看護師」ではありません。

患者さんを見て、

「昨日と何か違う」

と気づける。

自分だけで判断できなければ、

「一緒に見てもらえませんか?」

と言える。

緊急性が高いと思ったら、

先輩の顔色を気にせず、

「今すぐ報告した方がいい」

と動ける。

そしていつか、

後輩から、

「ちょっと相談してもいいですか?」

と言われたときに、

「もちろん。一緒に見に行こう」

と言える。

僕は、そんな看護師が増えてほしいと思っています。

「で?何が言いたいの?」と言われたあなたへ

あの一言が頭に残って、

報告するたびに緊張してしまう。

また何か言われるかもしれない。

変な報告をしたらどうしよう。

そう思うことがあるかもしれません。

でも、

報告がうまくできなかった経験と、あなたが看護師としてダメかどうかは別の話です。

報告は技術です。

採血や点滴と同じように、

最初から上手にできるものではありません。

何度も患者さんを見て、

何度も考えて、

何度も相談して、

少しずつ、

「これは伝えた方がいい」

「これはすぐに報告しよう」

と判断できるようになっていきます。

だから、

「ちゃんと報告できるようになってから相談しよう」

と思わなくて大丈夫です。

わからないから相談する。

自信がないから確認する。

そして、

患者さんを守るために声を上げる。

よく報連相の基本として

SBARを活用するように言われていますが、

それ以前にまずどんな形でもいいので

『相談する』という行動を起こしてみましょう。

明日の勤務で迷ったら、

まずは、

「ちょっと相談してもいいですか?」

この一言から始めてみてください。

先輩にどう思われるかではなく、

患者さんのために「伝えた方がいい」と思ったことを伝えられる。

そんな看護師に少しずつ近づいていけばいい。

報告する勇気は、

きっと患者さんを守る力になります。

今日できなかったことだけで、自分の価値まで決めなくていい

報告が怖い。

先輩が怖い。

仕事が終わらない。

同期と比べてしまう。

自分だけ成長していない気がする。

看護師に向いていないのかもしれない。

そんな日があっても、

今日できなかったことだけで、自分の看護師としての価値まで決めなくていい。

昨日できなかったことが、

今日できるようになる。

今日わからなかったことが、

来月には後輩へ説明できるようになる。

看護師としての成長は、

毎日働いている自分では意外と気づきにくいものです。

だから明日の勤務で、

患者さんの変化に気づいたとき。

勇気を出して、

「ちょっと相談してもいいですか?」

と言えたなら、

それも一つの成長です。

怒られないためではなく、

患者さんのために報告できる。

周りと比べるのではなく、

昨日の自分より少し成長できたことに気づける。

そしていつか、

新人時代を振り返ったときに、

「あの頃は本当にしんどかった。でも、看護師を続けてきてよかった」

そう思える日が来たら、

新人時代に悩んだ時間も、きっと今とは少し違って見えると思います。

最後に|一人で抱え込んでいる新人看護師さんへ

「こんなことで悩んでいるのは自分だけかも」

「同期はもっとできているのに」

「先輩には相談しづらい」

そう思って、一人で抱え込んでいませんか?

僕は、新人看護師さんや若手看護師さんに向けて、

「明日の勤務が少しだけ楽になる」

そんな発信を続けています。

知識が足りなくて不安な日もある。

先輩との人間関係で落ち込む日もある。

「もう看護師を辞めたい」と思う日だってあるかもしれません。

そんなとき、

「自分だけじゃなかったんだ」

と思える場所を作りたい。

そして、

「明日はこれだけやってみよう」

と少しだけ前を向けるものを届けたいと思っています。

Instagram・リールでは「明日から使える看護知識」を発信しています

Instagramでは、新人看護師さんが勤務中に困りやすいことを中心に発信しています。

急変対応、フィジカルアセスメント、整形外科、救急看護など、

「これ、どう考えればいいんだろう?」

をできるだけわかりやすくまとめています。

リールでは、忙しい勤務の合間でも見返せるように、

新人看護師さんに知っておいてほしい看護知識を短くまとめています。

「教科書を読む時間はないけど、少しずつ勉強したい」

「勤務前にサッと復習したい」

「先輩に聞かれて答えられなかったところを勉強したい」

そんな人は、ぜひ覗いてみてください。

ココナラでは「誰かに話を聞いてほしい」に寄り添います

でも、看護の悩みって、

知識だけでは解決できないこともあります。

「先輩が怖くて仕事に行きたくない」

「毎日怒られて、自信がなくなってきた」

「看護師を辞めたい。でも本当に辞めていいのかわからない」

「職場の人には言えないけど、誰かに聞いてほしい」

そんな気持ちを一人で抱えている人もいると思います。

ココナラでは、

「答えを押しつける」のではなく、まずあなたの話を聴くこと

を大切にしています。

新人時代から17年の看護師歴の中で、

恐らく皆さんが今感じているような悩みを、

僕も一通り経験しています。

自分の経験があるからこそ、

その経験を用いて「こうした方がいい」と伝えるのではなく、

「あなたはどうしたいのか」

その答えを導き出せるように、

一緒に考えていきたいと思っています。

職場の先輩や同期には話しづらいことでも大丈夫です。

「ちょっと誰かに聞いてほしい」

そんなときに思い出してもらえる場所になれたらと思っています。

Instagram、リール、note、ココナラ。

それぞれ形は違いますが、

僕が届けたいことは同じです。

新人看護師さんが、一人で抱え込まずに働けるように。

これからも、

「明日の勤務が少しだけ楽になる」

そんな発信を続けていきます。

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