新人看護師が最速で成長する仕事術10選

はじめに


「毎日必死に働いているのに、自分だけ成長できていない気がする…」

そんな焦りを感じていませんか?

同期はどんどん仕事を任されるようになっている。
先輩から褒められている同期を見ると、「自分だけ取り残されている気がする…」と不安になる。

でも、ここで一つ知っておいてほしいことがあります。

新人看護師の成長スピードは、「才能」だけで決まるわけではありません。

同じ1年間を過ごしていても、

「1年目とは思えないほど成長する人」と
「なかなか仕事を覚えられず苦労する人」がいます。

その差を生むのが、毎日の仕事への向き合い方です。

実は、成長が早い新人看護師ほど、ただがむしゃらに頑張っているわけではありません。

「質問の仕方」
「メモの取り方」
「振り返り方」
「先輩との関わり方」

こうした小さな仕事のやり方に差があります。

私自身、新人時代は失敗の連続でした。

仕事が終わらない。
先輩に何度も注意される。
同期と比べて落ち込む。

「自分は看護師に向いていないんじゃないか」

そう思ったこともあります。

しかし、17年間臨床で働き、多くの新人看護師を見てきた中で分かったことがあります。

それは、

成長が早い新人看護師には、共通する「仕事の習慣」があるということです。

逆に言えば、その習慣を知らないまま毎日を過ごしていると、どれだけ一生懸命働いていても、努力が成長につながりにくくなってしまいます。

せっかく毎日頑張っているなら、その努力を無駄にはしてほしくありません。

この記事では、私が17年間の臨床経験の中で見てきた

「新人看護師が最速で成長する仕事術10選」

を紹介します。

特別な才能も、高度な知識も必要ありません。

明日の勤務から実践できることばかりです。

「もっと早く仕事を覚えたい」
「先輩から安心して仕事を任せてもらえるようになりたい」
「同期と比べて落ち込む自分から抜け出したい」

そんな人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

半年後、「あのとき仕事のやり方を変えてよかった」と思えるきっかけになるはずです。

目次

  1. はじめに
  2. ① 分からないことは「早め」に聞く
  3. ② メモは「書く」より「見返す」
  4. ③ 優先順位を考える習慣をつける
  5. ④ 報告は「結論から」伝える
  6. ⑤ 一度注意されたことは二度と同じ失敗をしない工夫をする
  7. ⑥ 患者さんをよく観察する
  8. ⑦ 振り返る時間を5分だけ作る
  9. ⑧ 「ありがとう」を言える新人は助けてもらえる
  10. ⑨ 「何かできることありますか?」を1日1回言う

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① 分からないことは「早め」に聞く


成長が早い新人看護師ほど、分からないことをそのままにしません。

「こんなことを聞いたら迷惑かな…」
「また同じことを聞いて怒られたらどうしよう…」

そう思って一人で悩んでしまう気持ちはよく分かります。

しかし、一人で考え続けて間違ったまま行動してしまう方が、患者さんにとってもチームにとっても大きなリスクになります。

大切なのは、「分かりません」と伝えることではなく、「自分なりにここまで考えましたが、この部分が分かりません」と伝えることです。

例えば、

「この患者さんは血圧が低いので、まず再測定をしようと思いました。その後の対応について確認させてください。」

このように、自分の考えを添えて質問すると、先輩も「ちゃんと考えているな」と感じ、より具体的に教えてくれます。

質問をすることは恥ずかしいことではありません。

患者さんの安全を守るためにも、そして自分自身が成長するためにも、分からないことは早めに確認する習慣をつけましょう。

② メモは「書く」より「見返す」

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新人看護師の多くは、一生懸命メモを取ります。

しかし、成長が早い人は「メモを書くこと」が目的ではありません。

「メモを活用すること」が目的です。

勤務が終わったあとに5分だけでも見返す時間を作るだけで、記憶への定着率は大きく変わります。

また、同じ内容を何度も聞いてしまうことも減るため、先輩からの信頼にもつながります。

おすすめは、

・分からなかったこと
・先輩から指導されたこと
・次回気を付けること

この3つに分けてメモを整理することです。

メモは書いた瞬間ではなく、見返したときに初めて価値が生まれます。

また書くことに必死で、見返そうと思った時にどこに何が書いてあるかわからなくなった経験はありませんか?まさに僕がそのタイプでした。

例えば『入院関連』『記録関連』『退院関連』など、大きな見出しの付箋を貼り、その間に
・『内服薬チェック』
・『書類確認』
・『入院説明内容』
などの小項目に分けて付箋を貼っていました。

正直そこまでした方が良いとは言いませんが、振り返って読んだ時に誰よりも自分にとって見やすいメモにしておくことが大事です。

「きれいなメモを作ることが目的ではありません。次に同じ場面が来たとき、必要な情報をすぐ取り出せることがゴールです。」

③ 優先順位を考える習慣をつける


新人のうちは、目の前の仕事を順番にこなすだけで精一杯です。

しかし、看護では「何から行うべきか」を考える力がとても重要になります。

例えば、

・VS測定
・点滴交換
・ナースコール
・血糖測定
・検査搬送

すべて大切な仕事ですが、患者さんの状態や時間によって優先順位は変わります。

では、優先順位に迷ったときは何を基準に考えればいいのでしょうか?

僕なら新人さんには、まず次の3つを考えてもらいます。

① 緊急性は高いか?
② 時間が決まっている仕事か?
③ 少し待ってもらえる仕事か?

例えば、

「9時に血糖測定」
「9時10分に検査出し」
「点滴がもうすぐ終了する患者さん」
「ナースコールが鳴っている」

これが同時に起こったとします。

こんなときに「上から順番にやろう」と考えるのではなく、

『今やらなかったら、患者さんに何が起こる?』

と考えてみてください。

そして、自分なりに優先順位を考えたら、

「私は○○を優先しようと思っていますが、この順番で大丈夫でしょうか?」

と先輩に確認します。

これを繰り返していくと、

先輩が何を基準に優先順位を決めているのか

が少しずつ見えてきます。

最初から正解できなくて大丈夫です。

大切なのは、指示を待つだけではなく、

「自分ならどうするか?」を一度考えてから確認すること。

この積み重ねが、数か月後の判断力の差になっていきます。

④ 報告は「結論から」伝える


新人看護師の頃は、出来事を時系列で説明してしまうことがよくあります。

しかし、忙しい病棟では「何が起きたのか」を最初に伝えることが大切です。

例えば、

「○○さんの血圧が80/50mmHgまで低下しています。」

と最初に結論を伝え、その後に、

「30分前は110/70mmHgでした。顔色は少し不良ですが、意識は清明です。」

というように経過を説明すると、相手は状況を素早く理解できます。

報告は「結論→根拠→自分の考え」の順番を意識するだけで、伝わりやすさが大きく変わります。

また実際の現場ではSBARという報告スキルがあります。
SBARのそれぞれの意味は以下の通りです。
●状況(Situation)
●背景(Background)
●アセスメント(Assessment)
●提案(Recommendation)

例文)
S「○○病室の佐藤さんですが、血圧が82/48mmHgまで低下しています。」
B「本日腹部手術後1日目です。」
A「脈拍115回/分、顔面蒼白で冷汗があります。尿量も減少しています。」
R「至急診察をお願いします。輸液負荷などをご検討いただけますか。」
という感じです。

是非例文に当てはめて、実践してみてください。

⑤ 一度注意されたことは二度と同じ失敗をしない工夫をする


誰でも新人の頃は失敗をします。

大切なのは失敗をしないことではなく、同じ失敗を繰り返さないことです。

僕がおすすめしたいのが、

「失敗→成長」の3ステップです。

STEP1 なぜ失敗した?


「忙しかったから」で終わらせず、

・確認するタイミングが遅かった
・メモを見返していなかった
・分からないまま進めてしまった

など、行動まで振り返ります。

STEP2 次はどう防ぐ?

「次から気をつける」ではなく、

・勤務開始時に確認する
・チェックリストを作る
・○時になったら必ず確認する

など、具体的な行動を1つ決めます。

STEP3 次の勤務で本当にやる

実はここが一番大切です。

反省して、対策を考えて終わりではありません。

次の勤務で実践して初めて、その失敗が自分の経験になります。

新人のうちは失敗して当たり前です。

でも、

「同じ失敗をしないために工夫できる新人」

は、先輩から見ても確実に成長しているように映ります。

失敗したときこそ、

「またやってしまった……」

だけで終わらせず、

「この失敗をどうやって次の成長に変えよう?」

と考えてみてください。

⑥ 患者さんをよく観察する


新人の頃は、業務を終わらせることに意識が向きがちです。

しかし、本当に大切なのは患者さんを観察することです。

「今日は昨日より元気そうだな」

「食事量が減っているな」

「少し息苦しそうだな」

そんな小さな変化に気付ける看護師は

確実に成長していきます。

僕は新人の時に一度だけ

いつも怒られてばかりいた係長に

褒められたことがありました。

ある日受け持っていた患者さんが

暑くもないのに汗をかいて

少し普段より反応が悪かったのです。

気になって係長さんに伝えると

「血糖値測ってみて」と言われ測定すると

血糖値37。

すぐに血糖補正のブドウ糖を投与し

その方は30分後には普段の状態に戻っていました。

このように『普段と何か違う』と思えれば

何が起こっているかわからなくても

先輩に報告して一緒に考えてもらえます。

でもそのためには『普段』を知っておかないといけないので、

いろんな患者さんの

『普段』を知っておけるように

観察する力が必要ですね。

⑦ 振り返る時間を5分だけ作る


仕事が終わると

「やっと終わった…」という気持ちで

帰宅することも多いでしょう。

しかし、成長が早い人は勤務を終えたあとに

5分だけでも振り返りをしています。

今日の勤務が終わったら短時間いいので

次の5つのことだけ振り返ってみてください。

① 今日できたこと
____________

② 今日うまくいかなかったこと
____________

③ なぜうまくいかなかった?
____________

④ 次の勤務でどうする?
____________

⑤ 今日の自分に一言
____________

全部を長く書く必要はありません。1〜2行で十分です。

特に忘れないでほしいのが①の「できたこと」。

新人の頃は「できなかったこと」ばかりが目につきます。

だからこそ、一日の最後くらいは、

「今日の自分、ここはよくやった。」

と認めてあげてください。

そうすると

1日の終わりをマイナスではなく

明日に向けてプラスの気持ちに切り替えて

眠ることができます。

もし振り返りの時間を持つことが

できていない人は、

是非上のテンプレートをスクショして

一度やってみてほしいです。

⑧ 「ありがとう」を言える新人は助けてもらえる


忙しくなると、表情が硬くなったり

あいさつがおろそかになったりします。

しかし、笑顔やあいさつは

職場の雰囲気を良くするだけでなく

先輩や他職種とのコミュニケーションを

円滑にする大切なスキルです。

「おはようございます。」

「ありがとうございます。」

「よろしくお願いします。」

このような当たり前の言葉を 

忙しい時ほど丁寧に伝えられる人は

自然と信頼されるようになります。

僕としては特に「ありがとう」を伝えることが

一番大切だと思います。

どんな些細なことでも

誰かにたすけてもらったら、 

すぐに「ありがとう」と伝えましょう。

すると相手からも自然と

「ありがとう」が返ってくるようになり

だんだんと病棟全体が

「ありがとう」で溢れていきます。

案外病棟の雰囲気を変えるのは

あなたからの「ありがとう」が

きっかけになるかもしれませんよ。

⑨ 「何かできることありますか?」を1日1回言う


指示を待つだけでは

成長のスピードはどうしても遅くなります。

もちろん新人のうちは

無理をする必要はありません。

しかし、少しでも余裕がある時に一言

「何かできることはありますか?」

この言葉を伝えられるだけで

先輩からの印象は大きく変わります。

仕事を任される機会が増えれば

それだけ経験も増えていきます。

できることを少しずつ増やしていく姿勢が

成長への近道です。

またそうやって声をかけていくことで 

先輩の方も

『この子は周りが見えている』

『何かあったら頼みたい』と、 

あなたのことを評価するようになります。

そして関係性が出来てくると

だんだん自分が困った時に

助けてくれる人が増えてきます。

持ちつ持たれつの関係を

築いていくための魔法の言葉

「何かできることはありますか?」

是非使っていきましょう。

⑩ 完璧を目指さず、昨日の自分と比べる


以前出したマインドセットの時にも言っていましたが、新人看護師の多くが、同期や先輩と自分を比べて落ち込んでしまいます。

しかし、比べる相手は他人ではありません。

比べるべき相手は「昨日の自分」です。

昨日できなかったことが今日できた。

昨日より報告がスムーズにできた。

昨日より患者さんと笑顔で話せた。

その小さな積み重ねが、数か月後には大きな成長につながります。

焦る必要はありません。

時には昨日できてことが、今日出来なかったと感じるときもあるかもしれません。

でも大丈夫。

絶対に他にも昨日できなくて今日できたことが、必ずあるはずです。

大丈夫。

あなたは昨日よりも、必ず成長しています。

一歩ずつ前に進んでいる自分を認めながら、毎日を積み重ねていきましょう。

おわりに

新人看護師の時期は、失敗や不安の連続です。

私自身も何度も落ち込み、「看護師に向いていない」と思ったことがありました。

それでも、今回紹介した10個の仕事術を

少しずつ意識することで、

できることは確実に増えていきます。

ただいきなり10個全てをやっていくのは

かなり大変なので

明日の勤務から

①「自分はこう思う」を添えて質問する

② 勤務後5分だけ振り返る

③ 1日1回「何かできることありますか?」と言う

この3個だけをまず

1週間続けてみてください。

その間に、

「前より質問できるようになった」

「先輩から声をかけてもらえるようになった」

「少し仕事がやりやすくなった」など

小さな変化が出てきたら、それは立派な成長です。

その毎日の小さな積み重ねが

半年後、一年後の大きな自信につながります。

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